借地権付きの自宅を売却して住替えたい!地主が承諾しない時の方法とは?

公開日:2020/06/01  最終更新日:2020/06/02

転居する必要が出てきたとき、自宅を売却することになる訳ですが、借地に建っている家の場合、上ものだけを売却することは可能なのでしょうか。そこで本コラムでは借地権付きの物件を売却することができるのか、できるとして地主が承諾してくれない場合、どうしたらいいかについてご説明したいと思います。

借地の家を売るときはどうするか

家は自分で建てても、借地の場合、家だけを売却することはできません。売却できるとして借地権を売却して、建物ごと買ってもらう形になります。

買主がその家をそのまま利用したいと思えば建物をそのままに売却。土地は借りたいが建物は不要と思えば、協議して借地権者、もしくは買主が取り壊し費用を負担することになります。取り壊し費用は平均的な30坪から40坪ほどの平均的な木造住宅で120万円から200万円なので、自分が負担することになれば痛い出費ですね。

しかし、法律によって地主の承諾を得ずして借地権売却は成立しないことになっています。

■地主に売却するのが理想的
地主は一般的に借地権を自分に売却してもらうことを歓迎するもの。そうすれば「何かと足かせの多い底地(地主から見た借地の呼称)」が「好きなように利用できるふつうの私有地に変わる」からです。ふつうの私有地ですから、売買する場合も底地とは比較にならないほど売却しやすくなります。

■地主が買わないときは地主以外に売れるが
しかし、高齢で金銭的にも余裕のある生活をしている地主などは「いまのままで充分」と考えて、借地権の買い取りをめんどうに思い、購入を承諾しない場合もあります。その場合、地主以外に売却することが可能です。

ただし、地主の承諾を得なければならないのは同様。無事承諾を得た上で、さらに借地権者は地主に承諾料を支払う必要性があります。売却価格×10%ほどが目安となっているようです。

■等価交換という方法での処分も可能だが
地主に借地権と底地の交換を持ちかけることで、借地権付きの物件を処分することが可能になります。いわゆる等価交換という方法です。

地主は自分が利用できない土地に固定資産税を納めるデメリットが解消される上、双方が敷地は減っても通常の私有地を得られることになります。私有地売却は借地権よりも多くの買主が見込めるでしょう。

売却を地主に承諾してもらえないことも

借地権は地主に買い取ってもらう、地主以外に売却する、等価交換するなどが考えられますが、どんな方策を取るにも、地主の承諾有りきです。しかし、それが不可能なケースもあります。

■ケース1:借地権者に契約違反がある
こどもや孫に借地権者を変更する前に、親名義で建築した自宅などを子や孫が建て替えてしまう等の契約違反がある場合、地主は借地権の売却を承諾できません。

■ケース2:地主がひとりではない
兄弟間で底地を共有名義で所有している場合、話し合いで解決するのが困難な場合が多く、地主の承諾が得にくいでしょう。

■ケース3:地主への交渉が後回しになってしまった
借地権者が自分ひとりで借地権を売ろうと動く、もしくは借地権・底地問題に不慣れな不動産業者に仲介を依頼したことで、業者が買主さがし優先で動いてしまい、地主への交渉が後手に回った場合も承諾を得るのは困難です。まず自分に話しを通さなかったことで、地主が立腹。承諾どころか断絶に陥ることがあります。

売却を仲介業者に相談しよう

「借地権売却で地主が承諾困難なケース」をご紹介しました。その場合、もっともおすすめなのが、借地権や底地問題を専門、もしくは得意とする仲介業者に仲介・交渉の代行を依頼することでしょう。

借地権や底地の売却には一般の土地を売買するのとは異なるノウハウが必要です。当事者や一般の不動産業者が動くことで問題を複雑化してしまうことも。借地権売却は「餅は餅屋」で借地権業者に仲介してもらうのがもっとも無難な方法と思われます。また、当事者や一般の不動産業者が対処する場合、不慣れでノウハウもないため、時間がかかってしまうことが多いのも大きなネック。

物件を残したまま借地権者が遠くへ引っ越すことになればどうなるでしょうか。遠方にいるため、自分では管理することができません。管理をどこかに依頼するとなれば、物入りです。

専門的な仲介業者はこうした問題に対応した経験も多く、あらゆるケースを熟知。不動産に関する法律の専門家とも連携しているため、すみやかな借地権売却の実現へと導いてくれることでしょう。

まとめ

借地権付きの物件を売却することができるのか、地主が承諾を得るには、どうしたらいいかについてご説明させていただきました。

借地権の売却は特殊な案件であり、一般の借地権者の手に負えない場合が多く、地主の承諾を得るどころか、交渉の仕方を誤ると地主との関係に決定的なダメージを与える危険性すらあります。

もしうまくいったとしてもどの売却方法もかなりの手間や時間を要します。働き盛りの借地権者であれば仕事にも影響しかねません。

最終的に借地権問題を得意とする仲介業者に交渉の代行を依頼することがいいと思われます。借地権付きの不動産の売却には、適切な業者選びを心がけましょう。

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