底地は相続できる?相続の流れと注意点とは

公開日:2022/08/15  最終更新日:2022/07/04


底地とは土地を使用する権利である借地権を売却し、土地の所有権だけが残った状態の土地をいいます。自身が所有している土地に家を建てる場合には問題にはなりませんが、他人の土地に家を建てている方は、どうすればよいのでしょうか。借地権を設定している底地の相続では、相続に必要な手続きから売却までの注意点があります。

相続に必要な手続き

借地は、他人の土地に自身の家を建て、土地の所有者と賃貸借契約を結びます。そのため、借地権を売却し、土地の所有権が残った底地の土地の所有者と賃貸借契約を結ぶことになります。ここでは、相続に必要な手続きについて解説していきます。

■底地の相続人の特定をする

底地の相続で気を付けなければならないことは、まず相続人を特定する必要があります。具体的には、戸籍謄本等で調べ、そこから法定相続人を確定します。相続人は多くの場合、特定できますが、複雑な相続関係もまれにみられます。被相続人に認知した子どもがいたり、養子縁組していたケースなどがあるでしょう。その場合、把握が難しくなるので注意が必要です。

■財産目録の作成

地主が所有していた底地を含む不動産や預貯金は、その全ての財産を調べて特定していきます。そして、遺産評価をおこなったうえで、財産目録を作成する必要があります。遺産評価自体は、相続人同士での話し合いで決めることもできますが、相続税の計算は、なかなか一般の方には理解が難しい手続きとなります。税理士や弁護士など専門家の方にお願いすることが望ましいでしょう。

■相続登記

底地の相続後には、相続登記の手続きをおこないます。相続によって底地を取得した場合、登記名義の変更を忘れてしまう方がまれにいます。手続きをしないことで罰則があるわけではありませんが、名義が異なることで、自身が所有する不動産だという主張ができなくなります。大きなトラブルに発展しないよう、相続登記をしておくとよいでしょう。

相続時の注意点とは

底地は、権利関係が複雑であるため、相続の際にはトラブルになりやすい傾向があります。では、どのようなトラブルが多いのでしょうか。底地を相続する際の対処法と注意点を詳しく見ていきます。

■相続する場合には共有名義にしない

相続が発生した場合、底地である土地を誰が相続するのか、相続人の間で話し合うことになります。このとき、相続人の間で共有名義にする方法もありますが、底地の場合は誰か1人の単独名義で相続することが望ましいです。なぜなら、底地を複数人で共有すると、権利関係が複雑になってしまい、売却時に話がまとまらないことが多いからです。共有名義は、トラブルの原因にもなりやすいため、避けた方がよいでしょう。

底地は評価額が低くなる

底地は、土地を利用する借地人の権利が強くなります。また、売却しようとしても買い手がなかなか見つからないことも多々あります。そのため、大幅に土地の値段を下げなければならないということも考えなくてはなりません。

■ 底地は相続税の課税対象になる

地主である被相続人が亡くなった場合、底地は相続財産となり、相続税の課税対象となります。底地の相続税評価額は、次の算式で計算されます。底地評価額 = 自用地評価額 ×(1 - 借地権割合)また、路線価は、道路に面する土地の1平方メートル当たりの価額で土地を評価する場合に用いられ、国税庁が毎年公表している「路線価図」から調べることができます。路線価図から、土地の価額と、その土地の借地権割合を確認してみるとよいでしょう。

底地は売却できる!困ったときはプロに相談しよう 

底地は地主の所有ですが、更地と違って、その土地を自由に使うことはできません。売却しようとしても借地人の許可が必要であり、自由に使えない土地を買い取ってくれる人も少ないと考えられます。相続である底地を売却する際は、相続税や固定資産税を支払ってでも、維持するべきかという難しい判断がでてきます。その場合は相続に強い税理士や相続の専門家に相談しましょう。

■借地人に底地を売却する方法

借地人は、その土地を使用するために地主に賃料を払っています。また、建物の建て替えや、譲渡する場合には、地主の許可を得なければなりません。例えば、借地人に土地を売却すれば、借地人はその土地を含めて自由に使えることになり、また、賃料も発生しません。借地人にとっても大きなメリットがあるといえます。

■地主と借地人が協力して売却する方法

地主と借地人が協力して、土地付き建物として売却する方法があります。しかし、相続人が管理の難しい底地の相続を放棄するといった場合や、もともと相続人がいない場合などは、底地は国に物納され、第三者へ強制的に売却されることになります。そのため、地主と借地人が協力することでより、スムーズに売却することができるといえます。

■困ったときはプロに相談しよう

相続の際には、借地人にも不都合が生じる可能性があります。相続発生の前にお互い話し合っておくことが重要といえるでしょう。底地は売却が難しいうえに、相続の際には相続税の課税対象となります。売却が可能な場合は、借地権者への売却がベストではないでしょうか。しかし、納税の支払いのタイミングや、借地人との交渉などに手間がかかることがあるため、そのような場合には、専門の方に相談することをおすすめします。

 

いかがでしたでしょうか。底地は相続できましたが、複雑な場合も考えられます。底地は地主の所有ですが、更地と違ってその土地を自由に使うことはできません。底地を売却する場合、必ずしも借地人の承諾を得る必要はありませんが、地主にとっても売却する際は注意しなければなりません。底地を相続する際の判断が難しい場合は、専門家に相談するとよいでしょう。

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