底地の固定資産税が高い!地代で相殺できない際の方法とは?

公開日:2020/06/15  最終更新日:2020/06/16

底地を所有している地主の中には、固定資産税の支払いに悩んでおられる方も少なくありません。借地人から地代は入りますが、固定資産税がそれを上回るケースが意外に多いのです。固定資産税の高さに苦しむ地主のために、本コラムでは底地の固定資産税が地代で相殺できない場合、どうしたら良いかについてご紹介します。

高い固定資産税を払わなくて済む方法①

地主が地代より高額な固定資産税に悩むくらいなら、いっそのこと底地を処分してみてはいかがでしょうか。売る相手の第一候補はまちがいなく借地人です。

■借地人こそベストな底地の売却先
底地を売却する相手としてベストなのは借地人です。借地人は底地を取得することで地代や更新料の支払いがなくなり、何よりも土地に対する所有権が手に入ります。

この方法では地主は金銭的に有利な売却が期待できる上、私有地になるため借地人も土地を自由に利用できるようになり、不要になったときには誰に許可を得ることもなく売却も可能になります。

■地主が借地人から借地権を買い取る方法も良い
地主が底地にこだわりを持っている場合、逆に借地権を売却してもらうのも良い方法です。借地権が入手できれば、底地はふつうの私有地に戻ります。

土地活用が自由になるため、高収益も見込めます。しかも売却時も底地より私有地の方がずっと有利な金額での売却が可能です。底地のように足かせがないため、購入希望者も底地よりグンと多くなるでしょう。

■等価交換でお互いに私有地を持つ
等価交換とは、地主と借地人が底地と借地権の部分的に引き換えることで,共に私有地を有する一般的な地主になる方法です。該当する土地に占める借地権の割合に基づいて土地を分割しますが、土地の大きさや形、さらに交換条件など、さまざまなポイントにおいて合意を見なければならず、調整はたいへんですが、成立すればお互い一般的な土地所所有者になれるので、メリットは大きいでしょう。

この3つの方法のいずれかが実現することで、地主は高い固定資産税に苦しむ日々から解放されるということになるでしょう。ただし、借地人か地主が借地権・底地に執着がない場合は採用できない方法ですね。

高い固定資産税を払わなくて済む方法②

高い固定資産税を払わなくて良い方法として、地主が底地を借地人に売却する方法、地主が借地人から借地権を買い取る方法、地主と借地人の間で底地と借地権を等価交換する方法をご紹介しました。しかし、これらはすべて地主や借地人が底地や借地が必要で、どちらか、もしくは双方が土地所有を望む場合にしか採用できない方法ですよね。

つぎに地主・借地人双方が底地・借地権に執着していない場合に最適な方法をご紹介します。

■底借同時売却を行う
底地と借地権を合わせて売ることを指します。これは底地の売却先を借地人にするときと同じように、高額売却が期待できる方法です。

底地と借地権は別個に売買可能ですが、どちらも足かせのある土地・権利になるため、買い手が付きにくく、売却価格も低く抑えられてしまいがち。しかし、底借同時売却であれば買主が通常の私有地を買い上げるのと同様なので、ニーズも高く、しかも金額的にも有利な売却が期待できるんです。

つぎに地主が一刻も早く高額な固定資産税から逃れたい場合に最適な方法をご紹介します。

■底地のみ売る
上記はメリットが大きいものの、借地人との協力体制が不可欠であり、双方が日常疎遠である場合などはなかなか足並みをそろえるのが大変でしょう。その点、地主が底地のみを売る分には、そうした面倒や煩わしさはありません。

たとえば底地の買い取りを手がけている不動産業者であれば、スムーズで早急な買い取りを実現してくれます。しかし、買い取った底地を転売することで売却益を得ることが目的なので、買値はかなり低くなることでしょう。

仲介業者を利用して売却するのが最適

地主が高い固定資産税に苦しまない方法として、底借同時売却と底地のみの売却をご紹介しました。前者は良いことづくめのように思えますが、時間と労力がかかりそうですね。

地主が高い固定資産税をダラダラと支払い続けるようにならないために、すみやかに底地を単独売却するのが最適な方法でしょう。底地は地主が自由に処分することが可能です。

その場合、自社買取を業務に加えている業者ではなく、仲介専門業者であれば、買い取り→転売が目的ではないため、地主に寄り添った売却を心がけてくれる業者が多いでしょう。買い取り専門業者よりスピード的にはやや劣りますが、底地を仲介してくれる会社には独自の買主ネットワークがあるなど、地主に寄り添った安心な売却が期待できるので、もっともおすすめできる方法です。

まとめ

底地の固定資産税が高いというお悩みを持つ地主のために、底地の固定資産税が地代で相殺できない場合、どうしたらいいかについてご紹介しました。さまざまな方法がありますが、地主が自ら動く方法は時間的ロスがある、煩雑な方法がほとんどでしたね。

最後の底地のみを処分する方法が、もっとも手間要らずでしょう。時短を狙うなら底地買取を業務に加えている業者が、価格とのバランスなど、トータル的に重視したいなら底地問題に精通した仲介業者がおすすめです。

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